リターン4%は少なすぎですか?

主宰する人生マネジメント塾の受講生さんより
「リターン4%は少なすぎですか?」
という質問をいただきました。

人生マネジメント塾でお伝えしている投資は
将来のお金を作るための長期投資です。
よってここでのリターンは、
10年以上に渡ってリターン4%を出し続けることが期待できる
という意味です。

プロが見込むリターンも高くて6%

多くのプロの投資家が現時点で見込む長期の期待リターンは
国内外の株式で年率5~6%
海外債券で1~3%
国内債券で0~1%
程度です。
参照:日経新聞9月1日朝刊

プロであっても見込んでいる長期リターンは高くて6%です。
これを基に考えると、素人の個人投資家が4%のリターンを出すのは
なかなか良いところと言えます。

もちろん、投機をするなら
20%や30%といったリターンを出すことは可能です。
短期間に多くの利益を得られることに魅力を感じる人もいるでしょう。
それはそれで、素晴らしいことだと私も思います。

お金が増え続ける仕組みを作る

仮に、高いリターンを出すのは簡単だとして(これも人やタイミングによりますが)
難しいのはこのような高いリターンを出し続けることです。

高いリターンに高いリスクは付きものです。
そして、多くの方の盲点になっている点ですが
高いリスクに高いリターンは、必ず付いてくるとは限りません

高いリスクを背負いながら高いリターンを出し続けるのは非常に難しいのです。

まして、来年にはアメリカの好景気も終わるのでは?と言われています。
今まで通りの投資を続けていては、これまで通りのリターンを出し続けられる可能性は低くなっています。

リターンを出し続けるために必要なのは、一時に多くの利益を得る投機ではなく
1年ごとの利益は少なく感じても、確実に長期間リターンを出し続けられるポートフォリオを組んで運用することです。

投資ほど、「アリとキリギリス」の例が当てはまるものはありません。

相場を見なくても投資はできます

長期投資においては毎日相場を見る必要もなければ
相場を当て続ける必要もありません。

下げる前に売り、最安値で買い戻すのが投資ではありません。
相場を読むことも、相場を当てる必要もありません。

長期投資は毎月積立が鉄則なので
相場が上がった時は、それまで積み立てた資産が増え
相場が下がった時は、安く商品を買うことができ
どっちに転んでも、資産を増やすのに嬉しい状況だからです。

投資をする最初の一歩を踏み出せない人は
売った買ったのイメージをしているからだと思いますが、
将来のお金を作るための投資は全くそのイメージとは異なるので安心してください。

まとめ

貯金していても金利が0.001%しか付かないことに危機を感じ、投資を始める方にとって
年利4%は、お金がお金を生み出している素晴らしい運用成績です。
しかも、その利回りはプロと同等であり、それを相場を当てにいくことなしに得ることができます。

将来のお金を作るために必要な投資は
1.無駄に高いリターンを狙わない(高いリスクを負わない)
2.長期間の積み立てで、お金を育てる
がポイントです。

このような投資のポイントや、
自分の家計だとどうなのかな?
という個々の家計に合わせた相談なども、個別相談では受けています。

個別相談は対面のみの受付でしたが、今月よりZoomでの相談も始めました。
この機会をご活用ください。
詳細の確認、お申込みは【こちら】

短期投資を成功させるために”必ず”必要なもの

ある投資系のセミナーで
効率良くお金を増やすためには
短期・中期投資をするのが一番。
長期投資はオススメしません。
と、お伝えしていたそうです。

その主張の根拠が
例えば、10年後の世界がどうなっているのかは誰も分からないので
ずっと運用し続けるのはよろしくない。
短期で確実に利益を積み重ねていくのが着実だ!
というものです。

正直、意味がよく分かりません笑。
この主張が正しければ
世界的に有名な投資家であるウォーレン・バフェットは
なぜ長期投資をしているのでしょうか?

短期には必要で、長期には不要なもの

短期で利益を積み重ねて資産を増やすことも、もちろんできます。
実際にそれで資産作りをしている人もいます。

それでも、私は
資産形成をするなら長期投資をオススメします。

なぜなら、長期投資をする時には
「損切り」のスキルを身につける必要がないからです。
この「損切り」が不要なだけで
精神的にとても落ち着いて、投資することができます。

この損切りのスキルは、
短期投資において必ず必要です!

損切りなくして、投資の成功なし!!
とまで、言われているほどです。

成功する投資は、頭で分かって行動にも移す

損切りの大切さは、短期投資家なら誰でも分かっているでしょう。

しかし、頭で分かっている人の中で
どれだけの人が行動に移せているのでしょうか?

私たち人間は、損失の確定をできるだけ先延ばしにしようと考える性質をもっています。
この性質がせっかく作ったルール通りに損切りを行うことを邪魔するのです。

同じ投資塾に通っても
成果が出る人とそうでない人とで分かれるのも
この損切りできない性質が邪魔をして
学んだことを、正しく実践するのを阻んでいるからです。

損失を確定させるのが精神的に、イヤなので
もう少し待っていたら反転して、損失が少なくなるかもしれない。
もしくは、損失から利益に転じるかもしれない。
という、根拠のない推測にすがってしまうのです。

そして、損失がどんどん大きくなっていく・・・

その損失は確定させて
次の新しい利益獲得のチャンスに移るのが正しい行動です。

短期投資で成果を出すには心の葛藤をなくす

成功する投資家になるためには、
損切りすべきかどうかと、常に心の葛藤を伴っている
羊マインドは、きれいさっぱり捨て去りましょう。

そのためには、練習(実践でのデモでも)を繰り返す必要があります。

短期投資で利益を出し続けるためには
それなりの時間と練習が必要なのです。
そして、運用資金も。

心の葛藤、練習、資金というハードルを
全てクリアにしているのが長期投資です。

短期投資を行うには、長期投資に勝る
投資の知識、経験が必要です。

効率良い資産形成を望むなら
心の葛藤などを伴わない長期投資でお金を増やしつつ
短期投資を行うための知識を増やす。
そして、準備ができたら長期投資はベースとして運用しつつ
プラスアルファの投資スタイルとして
短期投資を組み合わせるのが良いと思います。

まとめ

投資と言えば株やFXなどを短期売買すること、
と考えている人が多いです。
ですが、投資と言ってもそのスタイルは様々で
短期投資で値上がり、値下がりを注目しながら売買することだけが投資ではありません。

投資は「お金を育て、増やすこと」です。
時間をかけてゆっくり育てても増えるものです。

各投資スタイルに必要な正しい知識を身につけて
長く続けられる投資を行っていきましょう。

老後資産の目標は1億円以上が当たり前は本当?!

1億2千万円
何の数字だと思いますか?

これは、シンガポールで老後までに貯める目標金額です。
日本で老後のお金が心配と言う人はたくさんいても
いくら必要なのかはっきりしていない人が多いですよね。
ですが、シンガポールでは多くの人が
老後資金に1億2千万円が必要と答えます。

シンガポールでは小さい頃から
「老後までに1億2千万円を作りなさい」
と教えられて育ちます。

これが大きく影響しています。
目標金額を親に教えてもらって(刷りこまれて)育つので、
自然と1億円以上の資産を築かなきゃと考えるようになるそうです。

日本で「とりあえず貯金をしなさい」
と教えられて育てられるのと対照的ですね。

なぜ1億円超えの資産が必要なのか

この背景には年金が大きく関係しています。
シンガポールではいわゆる公的年金が存在しません。
なので、仕事からの収入がなくなった老後には
国からの補助はなく、
完全に自分のお金で生活費を賄わなければいけません。

一方、日本には公的年金制度があるから
自分で資産を築かなくても将来は安心か?
と言えば、そんなことないです。

日本でも
「将来年金をもらえるのか不安」
との声があちこちで声が上がっています。
年金に頼れないなら、将来どうするのか?
シンガポールと同様に自分で資産を築くしかありません。

1億円超えの資産を誰でも築けるのか

23歳から65歳までの42年間働いたとして
働いた期間ずっと毎月貯金で1億2千万万円を作るためには
毎月238,000円の貯金が必要です。

20万円超えだなんて、新入社員の初任給を軽く超えていますね!

2016年11月17日に発表された厚生労働省の
「平成28年賃金構造基本統計調査」の結果によると、
大学卒の初任給(6月分)の平均は203,400円となっていました。

もちろん、40代、50代の方にとっても
毎月20万円を超える金額を積立て続けるのは難しいでしょう。

つまり、
貯金だけで1億円を超える資産を築くのは現実的ではありません。

1億2千万円までに必要な毎月の金額はいくらか

貯金だけでダメならどうするのか。
やはり、投資を活用するしかありません。

例えば、年利5%で運用すると
毎月69,500円の積立てで
42年後に1億2千万円になります。

年利5%と、お金に働いてもらうと
毎月の積立て金額を1/3近くにまで抑えることができます。
素晴らしいですね。
そして、7万円弱の毎月積立てだと
実現できそうに思えてきませんか?

年利8%での運用だと
毎月積立て金額は28,500円!

資産形成の3原則は
長期、積立て、分散です。

ヘタに仮想通貨などに手を出さなくても
資産形成の3原則を徹底するだけで
1億円超えの資産は築けるのです。

まとめ

将来のお金に不安があっても
行動しなければ何も変わりません。

年金制度に不安があれば
年金に頼らない、年金がゼロでも困らないだけの資産を築けば良いだけです。

そのような資産を築くのに最適なのが長期投資です。
一見、地味なようにみえますが
毎月コツコツと積立てて運用するのが
1億円の資産までの一番安全で簡単な道のりなのです。

将来お金の不安をなくすのに、高利回り投資は不要です

学校で特別お金の勉強をするわけでもなければ
社会に出てもお金の勉強をし続けなくても
日本では問題なく生活できます。

現に、20代から30代前半の大学生、大学院生、若手のビジネスパーソン
500名を対象にした調査では
『金融・投資に関心が薄く、自身の収支を把握している人も少なく、
金融リテラシーは高くないと思っている人が9割を超えている』
という結果でした。
参照元:https://goo.gl/AJ294y

お金に無関心・無知でいても問題なかったのは過去の話。
低金利の影響で貯金だけではお金が増えない時代にとっくに突入しているため
自分の力でお金を増やすことが、今後ますます求められます。

投資の目的は何ですか

自分で資産運用をすることが求められている最大の理由は
貯金だけでは老後資金を貯えきれないためです。

既に投資をされている方に、なぜ投資を始めたのか?
と尋ねたところ、ほとんどの方が
「将来のお金の不安をなくすため」
と、答えられます。

「将来のお金の不安」=「老後の不安」が現実のものとなるまでには、
たいていの場合、十~数十年の期間があります。

それなのに、多くの人がお金を増やすため
2、3年でドーンとお金が増え老後の備えに到達できるような
ギャンブル的投資にお金を投じていることが非常に多いです。

昨年末から今年に入り、初めての投資で仮想通貨を買っている人も
まさにこのパターンです。

将来のお金の不安をなくすには長期投資が一番

老後の資金を貯めるために
急騰と急落を繰り返す商品に
お金を投じるのはなぜなのでしょうか?

それは、当初の目的(将来のお金の不安をなくす)を忘れ
目先の利回りにつられてしまうからです。

10年以上後に必要なお金を貯めるためなら
2,3年で準備しようと急がずとも
10年くらいかけてゆっくりと増やしていっても十分なのです。
老後のお金の不安はなくせます。

利回りのことは「期待リターン」とも言います。
つまり、〇%のリターンが期待(予想)されるだけで
決定されているわけではありません。

そして、利回りが高いということは、
その分「リスクも同じように高い」
という事実に目を向ける必要があります。
リスクが高いということは
「投資に失敗する可能性が高い=将来のお金の不安が消えない」ことを意味します。

逆に言うと
リスクが低い商品で長期投資をすると
「投資に失敗する可能性が低い=将来のお金の不安がなくなる」ことを意味します。

なので、将来のお金の不安をなくすためには
長期投資が一番なのです。

まとめ

高い利回りを求めて投資をすることが決して悪いわけではありません。
また、その気持ちも十分に分かります。

大切なのは「どれだけ高い利回りを出すのか」ではなく、
投資の目的を達成するために最適な利回りとリスクの中で運用することです。

投資デビューの際や、投資スタイルを見直す際に
参考になれば嬉しいです。