無料セミナーと有料セミナーの違い【金融セミナー編】

証券会社の無料セミナーや
銀行窓口での無料相談など、
無料でお金の知識を学んだり相談できる場所はたくさんあります。

一方で、数千円のセミナーから高額の投資塾まで
有料の学びの場もあります。

無料、有料の違いを例えると、
魚を与えているのと、釣り方を教えているです。

無料セミナーの裏には売りたい商品が待っている

無料でセミナーを受けられたり相談できるなんて、ありがたい!
と思っていたら、それはちょっと勘違いかもしれません。
なぜなら、主催者側が無料でセミナーを開催する代わりに
紹介したい商品、買って欲しい商品があるからです。

セミナー案内文にもちゃんと明記されています。
こちら
↓ ↓ ↓

*ある証券会社の無料セミナー申込みサイトから引用しました。

証券会社だと、紹介したい商品は投資信託が多いかもしれません。
一見すると利回りが良いと思われる商品の紹介すると思われますが
その中身をよく見ると
外貨運用でかなり為替のリスクを負うようなものだったり、
信託報酬(手数料)が高く、
実質利回り(リターン)は低くなる商品がほとんとでしょう。

その理由は、無料セミナー開催の目的が
自分たちが売りたい魚(=金融商品)を売るために開いているからです。
でなければ、利益追求を求める金融機関が無料で開催するわけがありません。

そして、売りたい魚とは
自分たちに利益をもたらしてくれる=手数料が高いものです。
手数料は、運用する私たち個人投資家にとってはコストでしかありません。
売られた魚をなんの疑いもなく買うということは、
コストが割高なものを運用することを意味します。

与えられた魚(金融商品)が自分に合うもの(ちゃんとお金が増えるもの)かどうかは、
金融知識がないと、その場では分かりません。
2,3年経つと運用結果が出てくるので、その時になると判断できます。

与えられた魚(金融商品)が、たまたま自分の想定通りにお金が増えていたらありがたいですね!

魚の釣り方(自分に合った運用の方法)を知る


一方、有料のセミナーはどうでしょうか。
講師によって違うので一概には言えないですが、
〇〇という商品が良い、というよりも
自分に合った投資とはどういうもので、
それを達成するためにどういう商品を運用するのが良いのか
と、商品の選び方、運用の仕方を身に付けることができます。

家族構成や年齢、現在の資産など一人一人状況が異なるので
自分に合った投資も千差万別です。
なので、A商品がオススメです!という特定の商品を薦めることはなく
自分に合った商品の選び方をお伝えするのです。

それが魚を釣る方法です。

一度、この方法を身に付けると
元本が増えたからもっと高いリターンを得られる投資に切り替えたいと思うと
こういう商品を組み込めば良いのね。
と、自分で考えて運用できます。

また、これは子どもの教育資金用の運用だから
多少リターンが低くても、リスクを極力低くした運用にする。
といったこともできます。

つまり、自分に合わせて自由自在に投資できるのです。

そのような方法、投資の基礎となる考え方、知識を身に付けられるのが
有料の学びの特徴の一つです。

まとめ

もちろん、無料セミナーでも貴重な情報を得られるので、ぜひ活用していただきたいです。
十把一絡げに、万人にとってオススメの商品は・・・という、謳い文句が出てきたら
その時は注意してくださいね。

太陽光発電投資が熱い?!

地球環境に優しい、という再生エネルギーが注目を浴びつつあります。
日本では3.11で原発が止まってから、更に着目されています。
その代表的なものが太陽光発電です。

太陽光発電を素人目線で見る

そんな太陽光発電は、地球に優しいだけでなく
お金を運んでくれる(売電事業)ということで、一部の投資家に注目されています。
いま、この業界は単価がどんどん高くなり、まさにバブル真っただ中だそうです。

そんな中、夏から始めた翻訳の仕事がたまたま太陽光発電関係でした。
不思議とその後、太陽光関係の人との出会いが重なる重なる。

この業界で起業されて3年くらいの経営者さんと知り合いコーチングしたり、
継続講座受講生さんが太陽光発電に投資をしていたり、
訳も分からないのに、ブローカーの話に乗って投資しようとしている人と出会ったり・・・

仕事の関係上、太陽光に敏感になっているだけかもしれませんが
この種の案件に投資している人が意外と多いことに驚きでした。
最近の投資アンケートには、株や投資信託と並んで太陽光発電が書かれていることもあります。

どんな投資案件でも抑えるべき2つのポイント

そして感じたのが、太陽光でも従来の投資でも、利益を上げる運用をするために抑えるべきポイントは同じだとうことです。
そのポイントはたったの2つ。

1.自分の言葉で他人に説明できる(=ちゃんと仕組みを理解している)
2.1次情報、もしくはそれに近い情報を入手している。

きちんとお金を増やしている人は
ちゃんと自分で説明できて、その根拠となる資料を持っている人です。
〇〇さんが△△投資で成功したから、自分もする!と、ただの人気や流行りに乗るんじゃ、
一時的にお金が増えたとしても、長期で考えるとお金は増えません。

お金を増やしている人は、ちゃんとこの2つのポイントを押さえている。
だから、こっそりと勉強してたり、情報収集していたりするんですね。

バフェットが検証した、お金を増やす投資ならこれ!

このまま貯金だけを続けていてもお金は一向に増えないから
自分でも運用して増やそう!と、
iDeCoや会社での自社株の積み立てを始めている人が私の周りでもかなり増えてきました。
嬉しいことです。

自社株の積立て制度を活用するのも投資の第一歩

私も初めての投資は、新卒入社の会社での自社株の積み立てでした。
毎月1万円が給料から天引きされ、それに会社から支給される
ほんの気持ちの補助金を加えて株を積み立てていくというものです。

自分で証券口座を開くこともなく、売買を指示することもなく
ただ、申込書1枚書いただけの、とっても簡単な手続きで
晴れて投資家デビューをしました。

運用結果はどうだったのかというと、積み立て始めたのが
リーマンショック真っただ中だったこともあり、株価は下がり続けるばかり。
勤めていた会社ということもあり、かつ営業で抱えている案件は
どれもかしこも採算が厳しいというのは熟知していたけれど
この会社が潰れることはないよね、という思いだけで
先月よりも株価が下がり続ける株を、毎月、淡々と買い続けました。

気になる運用成績は、2012年から始まったアベノミクスのおかげで見事回復!
総じて30%ほどのプラスを得ました。

短期で売買を繰り返さなくても、運用利益を得ることはできます。
むしろ、金融知識を持っていない状態で投資をするなら
下手に売買を繰り返すよりも
長期投資で運用し続ける方が、高い確率でお金を増やすことができます。

ウォーレン・バフェットが示唆した自分の遺産の運用方法


長期投資と運用期間を決めたとします。
投資スタイルを決めるのに、投資期間は長期と決めたとして
次に決める大きな要素はアクティブ投資かインデックス投資かです。

アクティブ投資は、市場平均を上回る運用成績を目的にする投資
インデックス投資は、市場平均で運用する投資
です。(かなりざっくりな説明ですが。)

いち投資家としても、アクティブ投資家としても著名なウォーレン・バフェットは
素晴らしい運用成績を出し続ているのは周知の事実です。
そのバフェットは死後、自分の遺産を将来的に引き受けることになる投資機関に向けて
以下のように提言したそうです。

資金の90%を米S&P500種株価指数に連動するファンドに、
残り10%を短期政府債に投資せよ。

インデックス投資を薦めているのです!
自身はアクティブ投資家でありながらも。

それは、この方針に従うと長期的には、
高い運用手数料を払ってアクティブ投資をしているプロ、個人投資家のほとんどを上回れるからです。

実際、過去10年間(うち9年間はアメリカは好景気)の
ヘッジ・ファンドで構成するファンドと
米S&P500インデックスファンドの運用成績を比較・検証したところ
インデックスがヘッジファンドを上回る成績でした。

ヘッジファンドは高いリターンを上げるために高いリスクを取って運用するファンドです。
それが、よりリスクが低いインデックスファンドの方が高いリターンを出せるのです。

日本の個人投資家の中には、長期投資におけるインデックス投資の優位性を知る人はまだ多くありません。
純資産総額が大きい投資信託の上位20本に、
インデックス投信が1本も含まれていないことが物語っています。

将来のお金に不安がある
子どものため(学費など)にお金を増やしたい
といった、いま目の前で資産を増やす必要がない投資には
長期、かつ、インデックス投資が最適な投資になるでしょう。

まとめ

金融知識に自信がないという多くの人が
誰かから薦められたから、人気があるからといった理由で
株や投資信託、果ては草コインといったものに、便乗的に投資しています。

投資とは「将来、そのものの価値が上がると思われるものにお金を投じること」
です。
流行りや、人気で判断するものではありません。

金融知識がない人ほど
長期で見ると世界経済は成長し続けるという観点に基づいて
世界の市場平均にお金を投じるのが
一番リスクが低く、リターンの高い投資になることでしょう。

儲けようとしないけど、儲かってしまう投資

儲けようとしないけど、儲かってしまう。

長期投資の醍醐味はなんと言ってもこれです!
短期トレードのように儲けようとガツガツしないのに
運用結果を見ると儲かってしまっています。

情報収集の罠に落ちないために

成功する投資には、良質な情報が必要と思っている方がたくさんいます。
なので、新聞を読んだり経済ニュースを読んで株の研究をしているのでしょう。
このような情報収集は、経済社会全体といった、マクロ経済の動きを把握するには必要です。
ですが、個別株などの短期売買には有効ではありません。

一般的にありがたがられている情報の大半は、
投資家にとってほとんど価値のないものであるのが普通です。
なぜなら、ニュースが流れてきた時点で買いにいっていたら遅いからです。

ニュースが流れた時点で、株価は値上がりきっている場合がほとんどです。
場合によっては、ニュースが流れた時点で多数の利益確定売りの注文が入り
株価が上がるどころか下がることもあります。

このように、報道されたニュースがすごいものであったとしても、
安く買えない、高値掴みをしてしまうというのであれば
投資としての価値はありません。

気づけば利益を出し続けている

仕事の合間をぬって情報を集めた末に投資をしているのに
なかなか利益を出せないのが多くの短期投資家が陥るパターンです。

このようなパターンに陥ることなく、気づけば利益を出し続けられるのが長期投資の魅力です。

日本初の独立系投資信託会社であるさわかみ投信を設立された澤上篤人さん曰く、

投資とは世の中にお金を回して、人々の生活がより豊かになるのをお手伝いすること。
みなが豊かになっていけば、それだけ経済のパイは大きくなる。
大きくなったパイの分け前が戻ってくるのが投資のリターンである。
儲けようとするのはない、結果的に儲かってしまうのだ。

なので、中長期的に世界経済の成長にお金を投じる長期投資だと、利益を出せるのは当然の結果なのです。

*独立系投資信託会社とは、 銀行や証券会社に属さず顧客に直接販売を行う、独立系運用会社のことです。

リーマンショックしかり、2015年のチャイナショックしかり
みんなが下げ相場から逃げる時は現金化を急ぐあまり、本来の価値を忘れて二束三文でも叩き売ろうとします。
これは価値があると思えるものが、普段ならあり得ない安値で好きなだけ拾えるということです。
マーケットに落ち着きが戻ってくるにつれて、もともと価値あるものほど
売られ過ぎていたと認識されるや、価格の戻しは早いです。

その格安売りを淡々と買い続けるのが、長期投資の魅力であり
そのための毎月積立てなのです。

まとめ

日本では、株などでパッパと設けることが投資と思っている人がいます。
パッパと儲けることは賭け事であって、投資ではありません。
投資によって利益を得るのは、経済の成長に自分のお金を乗せることです。
意識して儲けようとしなくても、経済が成長するから結果的に儲かってしまっている。
仕事をしたり、子育てをしたりと忙しい中、将来のためのお金を作るための資産形成には、
長期投資が一番ピッタリな方法なのです。

どんな環境でも負けないポートフォリオを運用しましょう

投資というと、「安く買って高く売る」というイメージを持っている人が多いと思います。
その通りにできれば良いのですが
どの辺りが安値で、どの辺りが高値なのかを判断するのは難しいです。

円高とか、アメリカの利上げなどで外部環境も日々変わるため
それも考慮するとなると、投資初心者はもうパニックになってしまいます。

外部環境に合わせてタイミングを取って投資をしようとすると、投資のハードルは高くなります。
一方、タイミングを取らない投資なら、そのハードルはうんと低く抑えることができます。

どんな環境でも負けないポートフォリオとは

円高になっても、円高になっても
石油高になっても、石油安になっても
その他、どんな外部環境になろうとも
想定したリターン通りに成長し続けるポートフォリオのことです。

どんな環境でも成長し続けるということは
いま、円高だからこの商品を買う、だとか、この価格が下がっているから売る
といった、その時々のタイミングに合わせて行動をする必要はありません。
運用を始める前に決めた自分の投資ルールに基づいて、粛々と商品を買って運用し続ければ良いのです。

このようなどんな環境でも成長し続けるポートフォリオを
全天候型のポートフォリオと言います。

全天候型ポートフォリトの作り方

投資をするなら分散投資が大切、と一度は聞いたことがあると思います。

一つのバスケットに卵を入れると、
そのバスケットを落とした時に卵が全部割れてしまうのでバスケットを分けましょう。
これは、分散投資の大切さを説明する時によく使われる例です。

このバスケットの分け方が非常に重要で
バスケットの数をただ増やすだけ、つまり、複数の金融商品を運用することが分散投資ではありません。

例えば、アメリカの景気が悪くなった時に
商品Aも商品Bも同時に価格が下がるものだとしたら
複数のバスケットを同時に落とすことと同じです。
卵を複数のバスケットに分けていても、それらを同時に落とすと卵が一緒に割れるので
分散していることにはなりません。

分散投資の本当の目的は
商品Aの価格が落ちても、商品Bの価格は上がる(もしくは下がらない)という
反対の値動きをする、負の相関を持った商品を組み合わせることです。

この組み合わせをすることで
どんな外部環境になっても、成長し続けるポートフォリオ
つまり、全天候型のポートフォリオを作ることができます。

まとめ

いま、アメリカが好景気だからとアメリカ株だけでポートフォリオを揃えたり
先週から続く日本株の高騰で、日本株だけでポートフォリオを揃えるというのは
特定の環境下なら、株価をぐんぐんと成長させますが
その環境が変わると、あれもこれもと全体が値下がりする可能性が高いポートフォリオになります。

せっかく投資を始めるなら、どんな環境でも成長し続ける
全天候型のポートフォリオを作って運用しましょう。
そのためには、成長している(値段が上がり続けている)ものだけを組み合わせるのではなく
互いに反対の動きをする負の相関を持った商品を組み合わせましょう。

環境に左右されない全天候型ポートフォリオを作ると
ささいな経済環境の変化から、大切な資産を守ることもできます。